派遣社員の平均年収375万円

先日ネットサーフィンをしていて「派遣社員の平均年収375万円」という内容の記事を見つけました。

私自身も現在派遣社員なので「派遣社員の平均年収375万円」という記事を見つけて、素直に「マジか?」「平均年収375万円なんてありえるの?」と思ってしまいました。

今回の記事では「派遣社員の平均年収375万円は本当か?」という内容を深堀りして調べてみました。

■派遣社員の「平均年収375万円」は思ったより給与額が高い?

昨今の報道系テレビ番組では、現代社会の格差を表現する方法として、非正規社員が経済的に困窮する様子を紹介することが多いように思います。

また、そのような番組では「派遣等の非正規社員の人は正社員に比べて給与額が低い」という設定で紹介されています。

具体例では「非正規の人は週5で働いても、年収が300万円に満たない場合も珍しくない。」というものです。

そのような情報によって、私自身が「派遣社員の給与額は低い」と思い込んでいたのかもしれません。

さらには私自身が派遣社員であることから、その経験から「派遣社員が年間で375万円を稼ぐ」ことの難しさを肌身で感じていることも、「派遣社員の平均年収375万円」に驚いた理由の一つです。

■派遣社員の年収には、219.6万円もの地域格差がある

当然のことながら、東京等の関東で働く方の給与額と、地方で働く方の給与額には大きな開きがあります。

具体的に見ると、給与額が一番高い「東京都」と一番低い「沖縄県」の年収を比較すると219.6万円もの違いが出てきます。

さすがに年収で219.6万円も違いがあると、地域格差を否応なしに実感するものです。

それにしても給与額に地域格差があったとして、平均給与額がそれほど上がるものかとも疑問に思ってしまいます。

その疑問に対する答えになるのが、下記の表になります。

◆「派遣社員の年収」地域による給与額の比較

都道府県 平均年収額
東京 512.4万円
大阪、神奈川、愛知 439.2万円
宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉、石川、福井、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、岡山、広島、山口、徳島、福岡 366万円
北海道、岩手、山形、埼玉、新潟、富山、山梨、岐阜、和歌山、鳥取、島根、香川、愛媛、高知、長崎、熊本、大分、鹿児島 329.4万円
青森、秋田、佐賀、宮崎、沖縄 292.8万円

◆地域ブロック別、派遣社員労働者数の比較表

派遣社員の地域による数の違い

上の表を見て頂ければ一目瞭然ですが、派遣社員の総数が圧倒的に南関東に偏っています。

つまり給与額が高く、なおかつ全国の派遣社員の多くを占める南関東が、全国の派遣社員の平均給与額を底上げしているのです。

残念ながらこのようなデータから、地方に住む派遣社員の給与額は、全国の派遣社員の平均給与額よりも低いということになります。

もしも地方に住んでいる派遣社員の方で、派遣社員の平均年収375万円よりも高いという場合は、かなり平均より給与額が高いと言って良いでしょう。

■「派遣社員」一括りに言っても、職種によっても給与額か最大384万円も違う

1番給与額が低い職種と1番高い業種では年収額が384万円も給与額の違いがあります。

◆派遣社員の職種による給与額の比較表

派遣社員の職業 平均年収額
医師、菜削師他 603万円
情報処理通信技術者 477万円
電機工事従事者 438万円
法務従事者 395万円
看護師、保健師他 363万円
医療技術者 347万円
会計事務従事者 286万円
一般事務従事者 268万円
商品販売従事者 250万円
飲食物調理従事者 222万円
清掃従事者自 219万円

このように派遣社員の職種別給与額のデータを実際に見てみると、年収額の差が384万円というのは非常に驚きです。

384万という額は人によってはほぼ年収と同じか、それ以上の金額となるので派遣社員の方の中には唖然とすることもあると思います。

■そもそも見るメディアやデータによって平均年収額が全然違う

例えばWEBの「Google」等で検索してみますと「派遣社員の年収」の検索結果は下記のようになっています。※ちなみに今回は「派遣社員の年収」で検索しています。

◆ホームページで紹介されている「派遣社員の年収」の比較

ホームページの情報 派遣社員の平均年収
ホームページA 328万円
ホームページB 357.3万円
ホームページC 250万円から300万円
ホームページD 320万円台から330万円台
ホームページE 年収200~300万円程度(時給1400~1600円程度が一般的)

このようにホームページひとつとっても「派遣社員の年収」のデータや数値結果はこんなにも違ってきいます。

■結論

派遣社員の平均年収375万円は本当ではあるが、主に関東、関西圏の派遣社員の人には参考になるデータと言えそうです。

また、給与が低めの職種の人にとっても、あまり参考にならないデータと言えるかもしれません。

また集計データは、データの集計方法や、そこ中身によって結果が大きく変わってきます。

そう考えると、集計結の数値だけを見て、一喜一憂するのも考えものかもせれませんよ。

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【参照サイト】
・派遣社員の給料はどれくらい?業種・地域ごとの平均から、給料アップ方法まで
https://www.manpowerjobnet.com/haken_guide/basic/haken-salary/

・派遣社員の年収はどれくらい?相場や正社員との差・収入アップ方法を紹介
https://willof.jp/column/knowledge/dispatch-useful-information/442/

・派遣社員の年収額を教えて!平均年収とボーナス事情
https://700700.jp/shikumi/hakensyain/hakensyain02.html

・気になる派遣社員の給料!どんな仕組みになっているの?
https://700700.jp/syokuba/kyuryo/kyuryo01.html

・派遣社員とは – 人材派遣の仕組み、給料、メリット・デメリットを徹底解説
https://mynavi-cr.jp/staff

・平成27年度 労働者派遣事業報告書の集計結果
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11654000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu-Jukyuchouseijigyouka/0000117568_2.pdf